宅建士が教える|土地境界線トラブルの4つの解決法と未然に防ぐ3つの方法

query_builder 2022/06/25
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境界




~~土地の境界線トラブルに巻き込まれてしまったら裁判まで発展せず、早期に解決したいものです。本記事では4つの解決方法と、さらに未然に防ぐ3つの方法を解説しています。感情的にならず、建設的に解決に向けていく方法が本記事には記載してあるのでぜひご参考ください。~~





お隣さんやご近所トラブルは昔から聞く話ですが、昨今はトラブルが元で大ごとになるケースも取り沙汰されています。



騒音や駐車トラブルなどが上位を占めており、その中に「境界線の問題」も入っているのはご存知でしょうか。



境界線の問題といってもトラブルの種類は多く、話し合いで解決できず裁判まで持ち越してしまうというケースも少なくありません。



そこで本記事では、裁判まで発展せずにトラブルを解決する4つの方法と、トラブルを未然に防ぐ3つの方法を解説します。



現在、境界線トラブル中の方や、境界線の件で気になっているあなたにはぜひ読んでいただきたい記事です。


 


4つの方法で境界線トラブルを解決



土地の境界線に関係する近隣住民とのトラブルは、一度拗れてしまうと裁判にまで発展しかねません。



仮に裁判で勝ったとしても、その後裁判で争ったお隣さんと近隣同士というのは心身共に負担が生じることでしょう。



この章では早期に解決できる4つの方法を紹介します。



1.      話し合いで解決



2.      土地家屋士へ相談



3.      法務局へ相談



4.      ADR機関を利用し、調停・あっせんで解決


 


話し合いで解決



境界線トラブルの種類は多く、その中でも隣家の植え込みがあなたの所有している敷地へ超えてしまった越境はトラブルの中でもよく聞く話です。



仮に越境物トラブルの場合、まずは双方で話し合いの場を設け、植え込みの伐採を隣家に求めましょう。



せっかく話し合いの場を設けているので、決めるべき項目はグレーゾーンにせず、白黒はっきりさせることを心がけることが大切です。



上記の事例であれば、伐採の費用は折半とするのか、業者に依頼するならどうやって業者選定をするのかなどを決めましょう。



もちろん、そのほかのトラブル内容でも話し合いが第1ステップになります。


 


土地家屋士へ相談



古くから受け継いでいる土地の場合、隣地との境界線が曖昧なことがあり、そのまま相続してしまう例も少なくありません。



この場合、土地家屋士へ土地の境界を明確にするため依頼することができます。



後のトラブル発展を回避するためにも登記は必要になるため、土地家屋士へ依頼する際は境界線の測定のほか、登記も同時に依頼することをおすすめします。



土地家屋士へ相談するにも当事者の話し合いの上で依頼を決定しなければいけません。土地の広さによって異なりますが、平均的に7万円〜10万円程度の依頼費コストがかかるため、費用分担なども話し合いで決める必要があるでしょう。


 


法務局へ相談



筆界を特定するにあたり、今までは裁判で判決するほか方法がありませんでしたが、裁判は費用面も精神面も疲弊することから、2006年に不動産登記法が改正され、筆界特定制度が新たに導入し現在に至ります。



筆界特定制度とは、法務局職員と外部の専門家が土地の境界の位置を特定する制度になります。



裁判とは異なり、法務局へ相談した場合、6ヶ月〜1年以内に決着が着くことを目標としているため、裁判よりも早期解決が望める制度になります。


 


ADR機関を利用し、調停・あっせんで解決



ADRとは裁判外紛争解決手続といい、裁判を避けて解決することです。



あっせんや調停は調停人が双方の間に入り話し合いを進めていく方法で、あくまで当事者同士で解決していきます。


 


3つの方法で境界線をトラブルに発展させない



トラブルにまで発展した場合の早期解決方法をお伝えしましたが、できるなら大きな問題になる前に冷静に対策を打ちたいところですよね。



この章では未然に対策できる3つの方法を紹介していきます。



1.      日頃からのコミュニケーションで関係を構築する



2.      後回しにせず筆界確認書に双方の署名捺印を押す



3.      境界線の杭は朽ちないものにする


 


日頃からのコミュニケーションで関係を構築する



意外にも日頃からコミュニケーションを取っていることで大きなトラブルにならないこともあります。



お互いの関係性を構築しなければ、気になったことも伝えることができず、我慢をする日々が続き、双方良い結果に結びつきません。


 


後回しにせず筆界確認書に双方の署名捺印を押す






土地の境界線の曖昧に気づいているなら、後回しにせず土地家屋士に相談し、筆界確認書を作成してもらいましょう。



土地の境界線が不明な場合、土地売買に大きく影響を及ぼします。


 


境界線の杭は朽ちないものにする



土地の境界線の判断の1つとして境界標を立てる方法があります。



ただし、木製などは湿気に脆いため、長い年月で考えるとブロック塀、コンクリートなど朽ちない素材を選んだ方がよいでしょう。


 


まとめ



せっかく土地を購入し家を建てたので、近隣の住民と良好関係を築き、ずっと住み続けていきたいですよね。



土地境界線トラブルを未然に防ぐ方法は、案外身近な方法であるコミュニケーションです。



ご近所との問題を早期に解決するにもまずはコミュニケーションに比重をおいてはいかがでしょうか。


 



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