不動産相続マンション国が路線価を認めず|今後の影響を含め解説

query_builder 2022/05/11
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裁判所


~~不動産相続の相続税評価額を算出するには路線価を基本としてきました。


しかし、路線価を用いたことで国と争い国側勝訴となった訴訟が注目となっています。


本記事では指摘を受けた背景と今後の影響について解説しています。~~





相続税は、基本的に相続財産の合計評価額に対して課税され、財産が高くなれば比例するように税率も高くなります



このようなことから相続人は相続税をなるべく抑えたいと考え、有効な節税対策を考えることでしょう。



また、現金所有より不動産を所有している方が節税対策に有効と一般的に考えられている一方で、不動産相続において、今後大きな影響を及ぼす可能性のある判決が最高裁より下されました。



この判決は、不動産評価額を路線価から算定するか、不動産鑑定評価額で評価するかで争われていましたが、判決は後者である不動産鑑定評価額で評価するとし、国側が勝訴した内容です。




本記事では、次の内容がわかる記事になっています。



●不動産相続マンションの相続税評価額を路線価によって評価しなかった背景



●今後の相続税節税対策の影響



まずは今回の事案をわかりやすく説明した上で、相続財産の評価方法を解説しましょう。


 


今回の事案のおさらい|路線価での評価は認められず



国側が主張している不動産鑑定による評価が認められたため、相続人は追徴課税の支払いを命じられた今回の事案。



どのような背景でなぜこのような争いとなったのかをおさらいしていきましょう。


 


今回の事案の背景



●被相続人が生前購入したマンションを遺言によって相続人が相続した



●東京と川崎にある2棟のマンション



●被相続人は2棟のマンションを合計約14億で購入(借り入れあり)



●相続人は2棟のマンションの相続税評価額を算出する際、路線価を基に評価し、2棟の合計が約3億。さらに購入時の借り入れ額と相殺し、実質相続税は0円にて申告する



●国側は上記評価額と路線価による評価方法が不当と判断



●国側は不動産鑑定による評価の結果、2棟の合計評価額が約13億に改めた



●国側が相続人に対し追徴課税約3億の訴えを起こす


 


不動産相続財産の評価方法と例外



相続財産の評価は「時価」で評価されることと相続税法の規定で決まっています。



しかし、時価と一括りにされてしまうと、計算方式や評価基準が曖昧になり、評価者によって異なる評価額が算出されてしまうため、統一を図るために国税庁が財産評価基本通達で基準を定めています。



財産評価基本通達によると、不動産相続税の評価方法は、土地は路線価方式か倍率方式、建物は固定資産税評価額で評価されるのが一般的になります。



しかし、上記評価方法によって算出された評価額が著しく不当と判断された場合、国税庁長官の指示を受けて評価するとも定められています。



今回の事案では、相続人は財産評価基本通達に沿って相続税評価額を路線価にて算出していますが、「著しく不当」と判断されたため、再度別の方法で算定し直す結論に至りました。


 


今後の相続税対策の影響



相続税の節税対策のため不動産を取得するケースはよく行われているにも関わらず、今回の事案がなぜ国税局の指摘対象となったのか明らかにされていませんが、下記の背景が指摘された理由としてあげられてます。



●路線価評価額が不動産評価額に対して1/4の価格



●相続税の節税対策としてマンションを購入したことが露骨だった



●不動産による相続対策によって、他の相続財産にかかる税金も免れた



高額な節税対策は路線価に関係なく、今まで以上に慎重に考える必要があることがわかりました。



相続税対策は個人で行わず専門家である税理士に相談をすることが最善の方法といえます。また、税理士の得意不得意分野もさまざまなので、相続に関する実績豊富な税理士に相談することをおすすめします。



ベルスタート株式会社では相続実績のある税理士先生と連携を取り、お客様に最善のご提案をいたします。



不動産相続に関してのご相談などはお気軽にお問い合わせください。








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