適切な空き家管理とは?自分で空き家を管理する際の管理方法5か条
~~誰も住んでいない空き家の管理方法は清掃だけではありません。人が住んでいない家は驚く程劣化の進行が早いものです。本記事では空き家を自分で管理する方に向けて空き家の管理方法、管理の頻度、専門業者に委託する場合の費用相場を紹介しています。~~
2018年度の調査に基づくと、全国の空き家戸数は849万戸に上り、空き家の調査が開始された1958年度からも上昇の一途を辿っています。
空き家増加による問題はニュースで見かけることも多くなり、空き家の管理放置によって近隣住民にまで影響が及ぶ可能性もあります。
もしあなたが次のような状態で空き家を自分で管理するのであれば、放置状態にならないよう管理を継続していきましょう。
・空き家を相続したが、居住地が遠方のためどの位の頻度で掃除をしたらいいのかわからない
・高齢の両親が住んでいた家だが、両親の施設入所のため空き家となった
・先々手放すことも検討しているが、現状は処分方法が決まっていない
所謂外部業者に依頼することもできますが、なるべくコストをかけずにと考えているなら自分管理する以外選択はありません。
この記事では自分で空き家管理を行う予定の方に向けて
・自分で管理する場合のやり方や管理するべき箇所
・管理を継続していくメリット、怠るデメリット
・外部委託業者に管理を依頼する場合の費用など
をお伝えします。
ぜひ、お役に立つ情報になるので、最後までご覧ください。
空き家を管理する場合は5つの箇所に気をつけましょう。
空き家を維持していく大前提として「老朽化を防ぐ」ことが1つの目標になります。
もし適切な管理を怠り、倒壊や害虫が繁殖すると近隣住民まで被害が広がり、自治体から調査対象になる可能性もあるでしょう。
では、適切な管理とは何なのかを5つの箇所に絞って解説していきます。
1. 建物全体に風を通し空気を徹底的に入れ替える
2. 水を通し匂いや害虫を防ぐ
3. 畳を乾かす(和室があれば)
4. 雨漏りや建物の亀裂などを目視で確認
5. 庭の雑草の清掃
建物全体に風を通し空気を徹底的に入れ替える
湿気はカビの発生だけでなく、躯体を腐らせる原因にも繋がり、さらにシロアリなどの害虫によって建物崩壊にも波及する要因にもなります。
人が住んでいる家では、自然に窓の開け閉めがあったり、人の出入りがあれば換気もされます。
しかし、空き家となると次に清掃に来るまでの間、密閉状態となるため換気が必要になります。
建物全ての窓やドアを開け、まずは換気を徹底的に行いましょう。できれば清掃の間換気し続けるのがベストです。
水を通し匂いや害虫を防ぐ
管理をし続けるなら水道光熱費は解約しないことをおすすめします。排水溝は溜まっている水が蒸発すると排水溝特有の匂いが発生し、そこから害虫が上がってくるため建物内に侵入することもあります。
特に夏場は暑さから水が蒸発しやすい状況になるため、水回りの通水をしましょう。匂いが取れてきたら通水を止めても構いません。
畳を乾かす(和室があれば)
畳下は湿気が発生し、畳自体にカビが生えてしまいます。畳は乾燥した状態を保っておいた方がよいため、全ての畳を剥がし壁などに立てかけておくことでカビの抑制になるでしょう。
雨漏りや建物の亀裂などを目視で確認
室内や外壁にヒビや亀裂があるかのチェックをしましょう。特に天井を見上げたときに水の跡が残っているのは雨漏りが発生している可能性もあります。
雨や台風など震災に備えるためにも早期発見し、必要であれば修繕をすることが必要です。
庭の雑草の清掃
雑草の手入れがされていないと、中には敷地外まで伸び続ける植栽もあります。道路まで伸びてしまうと通行人や車の妨げになったり、景観を損ねる可能性もあるため、雑草の手入れも行いましょう。
空き家の管理頻度
無計画で管理をし始めてしまうと、管理頻度が徐々に少なくなり、気づいたら前回の清掃から1年経過してしまったということにも成り兼ねません。
必要なのは「定期的に清掃に行くこと」であり、定期的に行くためにはスケジューリングを組むことで管理怠慢を防ぐことになります。
ベストなのは1カ月に1度清掃すること、ただ月1回は遠方の方であればスケジュールを立てるのは難しいかもしれません。
遠方で出向くのが難しいければ、頻度を少なくし無理のない範囲でスケジュールを組むことが必要です。月1が難しければ隔月にし、それでも予定が組めなければ3カ月に1度は必ず行くように年間のスケジューリングを立てておくことで、管理を継続することができます。
管理を継続することでのメリットと怠る場合に生じるデメリット
あなたが想像している以上に空き家は劣化の進行が早く、劣化を防ぐため管理を継続することでメリットになることもあります。
建物の劣化は将来売却を視野に入れているなら、資産価値にも繋がりそれが売却値に波及します。
一方で定期的な管理を怠ると、自治体からペナルティーが科せられることもあり、固定資産税が6倍にも跳ね上がることさえあります。
また、管理を怠ることで建物自体も脆くなり、自然災害で倒壊する危険性に発展することにもなります。
そうなると、近隣住民への被害にも繋がり責任を問われる場合もあります。
このようなことから、デメリットの比重が大きく、丁寧な定期管理は空き家を所有していく上で必須と考える必要があるでしょう。
専門業者に管理を依頼する場合の費用
遠方に住んでいる場合、空き家に向かう際の交通費(公共の交通機関や自家用車の場合はガソリン代)や、日帰りでは難しい程の遠方地であれば宿泊代も1回の清掃で見込まなければいけません。
お住まいの地域と空き家のある地域の距離にもよりますが、場合によっては空き家管理の専門業者に管理を依頼することもできます。
費用:5,000円〜10,000円(税別)程度
上記の価格帯が相場で、サービス内容によって10,000円以上になる場合もあります。
中には月額100円/1回で目視点検のみを行うサービスも展開されている空き家管理業者もあるので、ご自身での管理と専門業者の管理のコスト比較をされてみてはいかがでしょうか。
まとめ
初めからどちらかに決めることはせずに、まずは自分で管理してみるのも1つの選択方法です。ただ一番避けるべきことは「空き家を放置すること」。
管理が怠る前に、専門業者に相談するなど別の方法を早めに取りましょう。
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